不整脈の指摘が、日常生活を見直すきっかけになればよいと思います。


心房細動の症状は、程度に応じ様々です。動悸を自覚される方や、心不全症状、場合によっては失神(アダムス・ストークスAdams‐Stokes発作といいます)をきたす方もいらっしゃいます。 逆に、無症状の方も多く、健康診断や人間ドックで初めて指摘される方もいらっしゃいます。
また、この心房細動を罹患されている方は、脳梗塞(脳塞栓症)の危険を伴います。 心房が正常な収縮をおこさないと、血液が心房内で凝固し、血栓を生じます。この血栓が、何かの拍子に血液に乗って脳へ飛び、脳の血管を閉塞させると、脳梗塞(脳塞栓)を生じます。
この脳梗塞(脳塞栓)のリスクは、基礎疾患や年齢によって異なるといわれております。現在では、心房細動の治療ガイドラインが作成されております。 これに従い治療を進めることになります。(詳しくは主治医にご相談ください)


バイアグラ, レビトラ, シアリスともに、心臓への負担は、心配されないで良いと ..

心房細動の治療ですが、根本的に心房細動を停止するか、または、心房細動の停止が困難で、対症療法を行うかに分かれます。 議論の多いところではありますが、比較的発症期間の長い心房細動に有効な薬剤が今のところ少なく、 よって、心房細動を停止することができず、対症療法を行うことが多くなっております。
対症療法は、心拍数のコントロールや、心不全の治療、脳梗塞(脳塞栓)の予防などです。

心房細動のリズムコントロールですが、AFFIRM試験などで、レートコントロールとリズムコントロールとの間に、 心血管系の有害事象や死亡事故において差がないこと、入院や薬剤に用祝作用などは、逆にリズムコントロールで多いことなどから、 治療の中心はレートコントロールと心房細動に伴う心原生脳塞栓症の予防に主眼が来れるようになっております。
しかし、循環器専門医の間では、リズムコントロールを支持する意見も多数存在しています。 その理由は、リズムコントロールが悪いのでなく、上手にリズムコントロールを行える治療法、薬剤が存在しないためとのことです。
アブレーション療法の適応拡大や、今後の新規治療薬の出現次第では、やはりリズムコントロールが良い、となる可能性もございます。

勃起不全 (勃起障害、ED) が心房細動の発症リスク上昇に関連

リズムコントロールは、発作性心房細動で症状が強い場合に考慮せれます。
抗不整脈薬や治療法の選択は、心疾患、心不全、心肥大、心筋虚血などの有無により判断、選択します。
発作性心房細動の場合、Ⅰa群のシベノール(シベンゾリン)、リスモダン(ジソピラミド)、Ⅰc群のサンリズム(ピルジカイニド)、プロノン(プロパフェノン)、タンボコール(フレカイニド)等を用い、 無効例には、アンカロン(アミオダロン)や電気的除細動やアブレーション治療が考慮されます。
抗不整脈の有する各受容体の遮断作用から、発作のシチュエーションにより、各薬剤を使い分ける場合もございます。
例えば、交感神経が優位な時に発作が生じる場合は、β遮断作用が有るプロノン(プロパフェノン)、副交感神経優位な時に発作が生じつる場合は、抗コリン作用のあるシベノール(シベンゾリン)、リスモダン(ジソピラミド)等、です。

持続性心房細動の場合は、およびアスぺノン(アプリンジン)の併用、保険適応外ですが、ソタコール(ソタロール)、アンカロン(アミオダロン)が使用されます。

バイアグラ, レビトラ, シアリスの心臓への負担増加は、心配しなくとも良いと ..

また、トリガードアクティビティ(triggered activity)が原因と考えられる発作性心房細動例は、アブレーション治療の適応となります。

心房細動の発症に自律神経が関与しています。細かく申し上げますと、交感神経が優位な時に発症する心房細動と、 副交感神経が優位な時に発症する心房細動がございます。
この違いを考える事は、治療上大きな意義があります。使用薬剤の選択が異なる場合があるからです。
具体的な例をあげると、運動しているときに発症する心房細動は、交感神経の関与が強く、飲酒時や睡眠中に発症する場合は、副交感神経の関与が強い心房細動の可能性がございます。
具体的な、治療薬の選択は、主治医と相談してください。

胃潰瘍〔多発性結節性動脈炎、心房細動、骨粗鬆症、口腔内真菌症〕 ..

注意すべきは、ED治療薬と抗不整脈薬の飲み合わせです。
バイアグラは、アミオダロンとの併用が禁忌となっております。レビトラは、Ⅰa群の抗不整脈薬、アミオダロンとのの併用が禁忌となっております。シアリスは、現在のところ併用禁忌となる抗不整脈薬はございません。

心房細動のレートコントロールですが、どの程度の心拍数を目指すのが良いか議論が有りました。
RACEⅡと呼ばれる試験では、厳格なレートコントロール群(安静時心拍数80/min以下)と緩やかなレートコントロール群(安静時心拍数110/min以下)にいて、心血管イベントに差がなかったとしています。
ヨーロッパ心臓病学会のガイドラインでは、心房細動のレートコントロールは、、安静時心拍数を110/min以下となるよう、緩やかなレートコントロールが推奨されています。 この緩やかなレートコントロールで症状が持続し、頻脈誘発性心筋症が生じたときは、安静時心拍数を80/min、中等度運動時心拍数を110/minの厳格なレートコントロールが推奨されています。
アメリカの心房細動のガイドラインでも、緩やかなレートコントロールを採用していますが、症状がなく、心駆出率が40%以上と新機能が保たれている例が適応とされています。
ただ、まだまだ臨床データが不足しているため、今後のデータの蓄積次第によっては、この考え方も変わってくる可能性があります。
特に基礎疾患を持った心房細動例(僧帽弁狭窄症、大動脈弁狭窄症、高血圧性心肥大、肥大型心筋症など)では、 心房収縮(atrial kick)の欠如による心拍出量の低下などにより心不全を発症する可能性があること、 高心拍数は頻脈誘発性心筋症の原因となることから、 また、狭心症などの虚血性心疾患では、高心拍数から心筋虚血をきたす可能性が有ることから、厳格なコントロールが必要になる場合もあり、一概に、緩やかなレートコントロールが良いとは限りません。


心房細動で治療中です。服用可能でしょうか? 発作性上室性頻拍WPW症候群で、カテーテルアブレーションを受けました。服用は可能でしょうか?

心臓病にもさまざまな疾患がありますが、主にEDとの関連性が高いのは、狭心症や心筋梗塞などの「虚血性心疾患」です。平成20年の厚生労働省の調査では、虚血性心疾患の患者数は80万8千人、

【ED薬と心臓の薬】バイアグラは飲んでもいいの?循環器内科医が ..

心房細動は、頻脈になるとは限りません。心拍数が低下した、徐脈性の心房細動もございます。 この場合、何らかの症状を有する場合は、ペースメーカ治療の適応となります。プレタール(シロスタゾール)などで、心拍数を増加させようと試みることもございます。

バイアグラを安全に使用するために—循環器内科医が知っておくべき ..

狭心症や心筋梗塞は、何らかの原因によって心臓に酸素を送り込んでいる冠状動脈がふさがれ、心筋が血液不足になることで起こる病気です。狭心症では一時的な虚血ですが、心筋梗塞では冠動脈に血栓がたまり、完全に血液の流れが遮断されてしまいます。放置しておくと細胞が壊死し、そのまま突然死につながるおそれがあるため、発作が起きた場合は一刻も早い処置が必要です。

クエン酸シルデナフィル(バイアグラ)と硝酸薬の併用による重篤な副作用について

心房細動にアブレーション治療が行われるようになり、心房細動の根治術が可能な時代になってきました。
2012年、アメリカの心房細動ガイドラインが改定され、アブレーション治療が、
となりました。 ただし、これには条件が付いております。

つまり、経験の多い実績のある施設では、Okですよ、ということです。治療を受けるなら、専門施設を受診して下さいということです。
日本循環器学会のガイドラインも改定作業中とのことですので、おそらくは、アブレーション治療の適応拡大する方向になると思います。
心房細動に対するアブレーション治療の成功率ですが、施設により差はございますが、発作性心房細動で90%以上、慢性心房細動で70~80%の根治率と、成績は向上いたしております。 治療に伴う合併症は、発作性上室性頻拍症などのアブレーション治療と同様、非常に低率になってきています。
発作性心房細動の原因は、その多くが、肺静脈およびその近傍のトリガードアクティビティ(triggered activity)と考えられ、ここからの伝導をアブレーションに遮断することにより、心房細動の発症が抑制されます。 しかし、心房細動は、進行性疾患ともとらえられており、発作性から慢性心房細動へ、徐々に進行し、原因部位が、限局性でなく、心房全体に及ぶことが指摘されています。 このため、アブレーション治療を行う場合、早期の治療が有効とされています。
一般臨床医家で、心房細動がアブレーション治療の適応となることをご存じな方は、どの程度いるでしょうか?まだまだ、一般的ではない治療ですが、心房細動では、抗不整脈薬の服薬や抗凝固療法を行わなければならず、その負担は、小さくは有りません。 これら服薬、治療に伴う合併症の存在も無視できません。心房細動根治によって得られる利益は、測り知れません。
今後、アブレーション治療は適応拡大に進むことは、ほぼ、間違いないと思われます。

現在日本ではバイアグラ・レビトラ・シアリスの3種類のED治療薬が販売され ..

心臓は、休みなく収縮を繰り返し、その力を使って全身に血液を送り届けています。この心臓の拍動は、右心房付近にある洞結節から送られてくる電気信号によってコントロールしています。つまり、洞結節はペースメーカーの働きをしています。
このペースメーカーの働きをしている洞結節から送られる電気信号が多くなったり(頻脈)、少なくなったりする(徐脈)場合や心臓の他の部分から電気信号が発生した場合、また洞結節から発生した電気信号が正常に伝達されない場合などに心臓の拍動が乱れ、不整脈が起こります。不整脈は、健常者でも起こり、不整脈=体の異常というわけではありませんが、運動をしたり緊張したりしていないのに、

ED治療薬のバイアグラ、レビトラ、シアリスは使用してもいいでしょうか?

それぞれの部位に対してのバイアグラの印象を「全く害は無いと思う」「害は無いと思う」「どちらとの言えない」「害があると思う」「とても害があると思う」のどれか一つを選択していただいた結果が以下のグラフになります。

バイアグラは服用後1時間ほどで効果があらわれ4時間程度まで効果が持続し ..

心房細動は、慢性心房細動と発作性心房細動に分類されます。
慢性心房細動は、高齢者に多く、60歳以上の方に臨床上しばしば見受けられる不整脈です。以前は、リウマチ熱による心臓弁膜症が原因として多いものでしたが、 現在は、非弁膜症性の心房細動がほとんどです。この場合は、高血圧や虚血性心疾患として多く見受けられます。
発作性心房細動は、若年者にも見受けられます。基礎疾患が認められる場合や、基礎疾患が分からない場合もございます。
最近では、肺静脈に起源する期外収縮が引き金になって、心房細動が引き起こされることも示されております。 この場合は、カテーテルアブレーションを行うことにより治癒が期待されています。
その他、心筋症や甲状腺機能亢進症などでも心房細動を発症いたします。

「勃起不全(ED)」が注目されたのは、1998年に発売された画期的な薬「バイアグラ(一般名シルデナフィル) ..

虚血性心疾患を引き起こす前段階として、「冠状動脈狭窄」があります。心臓の周りを囲むように存在する冠状動脈が、アテロームやプラーク(脂肪や細胞の死骸などでできた付着物)などによって狭くなり、血液の流れが悪くなった状態です。
これが進行すると、心臓に十分な血液と酸素が運ばれなくなり、虚血状態となって狭心症や心筋梗塞などにつながります。

心室細動が起こると、心臓が痙攣したようになり血液を送り出せなくなってしまう ..

結果、でした。2,000人全体では51.2%、若年層である20代30代では41.5%、40~79歳では56.1%が心臓に悪い印象を持っていることがわかりました。。
1999年のバイアグラ発売開始当時は発売前から米国より個人輸入等でバイアグラを入手し間違った飲み方により死亡例が出る等のニュースが流れていたことで皆がバイアグラは心臓に良くない印象が強かったのですが、2019年現在でもこんなに心臓に対する印象が悪いのです。

心不全合併心房細動例では、を使用します。

医師側の立場で申しますと、セックスも運動行為の一つであります。 全て制限することは簡単ですが、それでは生活の質を著しく損ねます。 適否を判断するのが医師の仕事になります。
セックスは、簡単な手荷物をもって、階段を3階くらいまで登ることが出来れば、 問題ないとされております。
より正確には、トレッドミルなどにより、運動耐容能を評価する必要が有ります。
安静座位時のエネルギー消費量は1METsと定義されていますが、セックスは4〜5METs程度の運動負荷量になります。 性行為を安全に行うには、マージンを取って、5〜6METsの運動耐用能が必要といわれています。
先に述べましたが、荷物を持って、3階まで階段で登った場合と同程度の運動量になります。
また、体位によって、運動負荷が変化します。
女性上位(いわゆる座位や騎乗位)では、運動量は低下致しますので、 体位を工夫するのも良いアイデアです。
セックスが通常の運動と異なるのは、性的な高揚感を伴う事です。 オーガズム時の高揚は、瞬間的な血圧や心拍数の変動を伴う事が有ります。 お酒を飲まれていたり、いつもと異なったパートナーやシチュエーション等、 過剰な刺激などの因子によっても変化いたします。
判断が困難な場合もございます。
主治医と相談して下さい。

バイアグラ錠は催淫剤や性欲増進剤ではありません。

, , ともに、心臓への負担は、心配されないで良いと考えます。 ED治療薬の服用により、心筋梗塞など心血管疾患の増加は、ありません。 いわば、性行為そのものが運動といえます。過度な運動は、心臓への負担を増加させます。 過度な運動は、心血管疾患の引き金になります。

不整脈の重症度、治療の必要性を判断します。

, , の心臓への負担増加は、心配しなくとも良いと考えます。 それ以上に問題なのは、心臓病によって運動制限を指示されているか否かです。
先にも述べましたが、セックスは運動行為です。 運動が制限される場合、その程度にも因ってしまいます。
ED治療薬の服用が、心筋梗塞など心血管疾患を誘発する可能性も、心配しなくてよいと考えます。
バイアグラが市販されて10年以上経過しましたが、現在では、ED治療薬と心疾患の因果関係は否定されています。
常用薬との兼ね合いも考える必要が有ります。
心臓病治療として、ニトログリセリン系の薬剤を服薬している場合、一部の抗不整脈薬を利用している場合は、 残念ですが、ED治療薬は使用できません。
別項で を作っております。
ご参照ください。