デキサメタゾンについて、食品安全委員会が食品健康影響評価を行い、一日摂取許容量
副腎の腫瘍により自立性にコルチゾールが過剰分泌されます。通常病変は片側性に腫大します。下垂体へのネガティブフィードバックによりACTH分泌が低下するため、逆側の副腎は萎縮します。
自然発生のクッシング症候群の15〜20%がこの副腎皮質の腫瘍で、そのうちの半分が悪性の腺癌で、半分が良性の腺腫です。
注3:overnight 1 mgデキサメタゾン抑制試験(DST)を施行する。スクリーニング検
脳下垂体の腫瘍によって副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が持続的に過剰分泌され、両副腎が腫大し、コルチゾールが過剰に分泌されます。
下垂体腫瘍の多くは良性で、自然発生のクッシング症候群のうち、80〜85%を占めています。
⑶医原性クッシング症候群
ステロイド薬を長期にわたり投薬した結果起こります。自身の体内では下垂体にネガティブフィードバックがかかった状態になり、ACTHの分泌が抑制されます。よって両副腎は萎縮します。
この状態でステロイド薬を完全に止めてしまうと、副腎皮質機能低下症になります。
(1) 一晩少量デキサメサゾン抑制試験:前日深夜に少量 (0.5 mg)のデキサメサゾ
クッシング症候群にはその発生機序により、脳下垂体の腫瘍、副腎皮質の腫瘍、医原性の3つのタイプに分かれます。
多飲多尿、多食、腹部膨満、 筋肉の萎縮、脱毛、皮膚の菲薄化など様々。
【宮田専門委員】 3H で標識した代謝試験は一般に実施されておりデキサメタゾンにおいて特
併発疾患として、血栓塞栓症、糖尿病、膵炎、高血圧、感染症、腎不全、胆泥貯留なども起こります。
様々な刺激が脳の視床下部からコルチコトロピン放出因子(CRF)分泌を促し、これを受けて下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されます。
副腎はACTHの刺激を受けてコルチゾールを放出します。
そしてコルチゾール分泌を受けて、視床下部、下垂体では、コルチゾールがこれ以上分泌されないように、CRF、ACTHの分泌を抑制します。(ネガティブフィードバック)
Case67 低容量デキサメサゾン抑制試験で診断した犬の下垂体性副腎皮質機能亢進症の1齢
クッシング症候群は症状、身体検査、尿検査、血液検査、エコー検査、ホルモン検査(ACTH刺激試験、低用量デキサメタゾン抑制試験、高用量デキサメタゾン抑制試験、内因性ACTH血中濃度測定など)から、総合的に診断します。
クッシング症候群とはコルチゾール過剰による多彩かつ特徴的な臨床兆候と定義されています。
コルチゾールとは副腎皮質で産生されるステロイドホルモンの一つです。
症状としては多飲多尿、多食、腹部膨満、 筋肉の萎縮、脱毛、皮膚の菲薄化など様々です。
正常なコルチゾール産生の経路としては以下のようになります。
原発性アルドステロン症(PA)の診療ガイドライン2021年から変更点を紹介していますが、今回はデキサメタゾン抑制試験についてです。
※特別の取扱いがございますので、事務連絡をご確認ください。
【改正後の概要・診断基準等】
○ 概要
1.概要
下垂体から分泌されるADH、ACTH、TSH、GH、LH、FSH、PRLの単独ないし複数のホルモン分泌障害あるいは分泌亢進により、主として末梢ホルモン欠乏あるいは過剰による多彩な症状を呈する疾患である。病因は、下垂体自体の障害と、下垂体ホルモンの分泌を制御する視床下部の障害及び両者を連結する下垂体茎部の障害に分類される。実際は障害部位が複数の領域にまたがっていることも多い。
全ての前葉ホルモン分泌が障害されているものを汎下垂体機能低下症、複数のホルモンが種々の程度に障害されているものを複合型下垂体機能低下症と呼ぶ。また、単一のホルモンのみが欠損するものは、単独欠損症と呼ばれる。一方、分泌亢進は通常単独のホルモンのみとなる。
2.原因
汎ないし部分型下垂体機能低下症では、脳・下垂体領域の器質的疾患、特に腫瘍(下垂体腫瘍、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫瘍など)、炎症性疾患(肉芽腫性疾患としてサルコイドーシス、IgG4関連疾患など、自己免疫性炎症性疾患としてリンパ球性下垂体炎など)、外傷・手術によるものが最も多い。分娩時大出血に伴う下垂体梗塞(シーハン症候群)の頻度は低下している。一方、単独欠損症はGHやACTHに多く、前者では出産時の児のトラブル(骨盤位分娩など)が、後者では自己免疫機序の関与が示唆されている。さらに抗PIT-1下垂体炎(抗PIT-1抗体症候群)など自己免疫で複合型の下垂体機能低下症をきたすこともある。まれに遺伝子異常に起因する例があり、POU1F1(PIT1; TSH、GH、PRL複合欠損)、PROP1(TSH、GH、PRL、LH、FSH複合欠損)、TPIT(ACTH)、GH1、GHRHR(GH)などが知られている。カルマン(Kallmann)症候群の原因遺伝子であるANOS1(KAL1)などの異常はLH、FSH欠損による先天性性腺機能低下症の原因となる。近年、頭部外傷、くも膜下出血後、小児がん経験者においても下垂体機能低下症を認めることが報告されている。
また、分泌亢進症に関しては、腺腫、上位の視床下部における調節機能異常などが挙げられる。
3.症状
欠損あるいは過剰となるホルモンの種類により多彩な症状を呈する。
4.治療法
基礎疾患に対する治療
原因となっている腫瘍性ないし炎症性疾患が存在する場合は、正確な診断のもとに、各々の疾患に対し、手術や薬物療法、放射線療法などの適切な治療法を選択する。
ホルモン欠乏に対する治療
下垂体機能低下症に対しては、欠乏するホルモンの種類や程度に応じたホルモン補充療法が行われる。下垂体ホルモンはペプチドないし糖蛋白ホルモンのため、経口で投与しても無効である。このため、通常、各ホルモンの制御下にある末梢ホルモンを投与する。GHやFSHのように、遺伝子組み換えホルモン等を注射で投与する場合もある。
以下に、ホルモンごとの補充療法の概略を示す。
本試験の開始当初には行われていたデキサメタゾン,ヒドロキシクロロキン ..
医原性クッシング症候群で副腎が萎縮している場合、コルチゾールは変化しません。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の場合、コルチゾールは過剰に増加します。
この試験の結果がグレーゾーンだった場合、低用量デキサメタゾン抑制試験を行います。
デキサメタゾン抑制試験を含む日経メディカル Onlineの記事一覧です。
⑵ 低用量デキサメタゾン抑制試験
デキサメタゾンはステロイドの一つですが、コルチゾール量にはほとんど影響しません。
[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け
Implication
本研究は一ヶ国ではあるが、多施設のICUを舞台としたランダム化比較試験であることや、ARDSに対する治療が実臨床に即している点は内的外的ともに妥当性を高めている。一方でデキサメタゾンの投与という盲検化した研究デザインを組めるにも関わらず、明確な理由なくオープンラベルで行っていることは情報バイアスが懸念され、計画されたサンプルサイズへ到達する前に試験が中止された明確な基準や説明もなされていないことは治療効果が過剰に報告されている可能性が考えられる。さらにステロイドの治療効果を調べる研究であるにも関わらず、適格患者の約1/4がランダム化前に初療医の判断でステロイドを投与され、分析から除外されており、選択バイアスが懸念される。実際に適格患者の27%しか登録できておらず、ARDSの患者の多くに一般化することができない。
以上から、本研究結果をもって、ARDSに対するデキサメタゾンのルーチン使用を推奨するまでには至らないと考える。しかしながら、現時点で十分なエビデンスがある特定の薬理学的治療のないARDSに対して、RCTならびにITT解析という交絡因子が少ない手法を用いた研究でステロイドの有効性を示したことは意義が大きい。今後の追試やsystematic reviewに期待したい。
デキサメタゾン軟膏『デキサメタゾン軟膏口腔用0.1%「CH」』(長生堂製薬株式会社 製造販売)と標準
下垂体性クッシング症候群の場合、デキサメタゾンではネガティブフィードバックが起こらないので、血中コルチゾールの量は変わらないか、もしくは軽いネガティブフィードバックがかかり4時間後には血中コルチゾールが下がりますが、結局8時間後には上昇します。
副腎皮質系機能検査 デキサメタゾン抑制試験 (小児内科 51巻4号)
QAけがつくことが多いです.クッシング病で病的肥満症に至ることは比較的まれです.伸展性赤色皮膚線条は1 cm以上の幅があり,また,皮膚の菲薄化は,コルチゾール過剰によって皮膚の透過性が亢進することによる現象です.また,クッシング徴候は,患者さんやその周辺から認識されにくいことも多く,非特異的症候として,高血圧,月経異常,にきび(ざ瘡),多毛,浮腫,糖尿病を含む耐糖能異常,骨粗鬆症,色素沈着,精神障害が医療機関を受診するきっかけになることもあります.サブクリニカルクッシング病(subclinical Cushing disease:SCD)も同じくACTHの自律性分泌による疾病ですが,クッシング徴候を欠き,偶発的下垂体腫瘍の精査の過程で診断されることが多いです.原因を探る.❸ 血中コルチゾールが抑制されず,血中ACTH<10 ng/mLなら,副腎腫瘍によるクッシング症候群を,10 ng/mL以上の場合は,下垂体腫瘍によるクッシング病の可能性を考える.❹ クッシング病が疑われる場合は,3テスラの下垂体造影MRIを施行する.❺ クッシング病が疑われる場合は,前夜の23時にデキサメタゾン(デカドロンⓇ)0.5 mg 1錠を服用してもらい,翌日,朝一番(8時半~9時)で血中コルチゾールを測定する.血中コルチゾール3 μg/dL以上でサブクリニカルクッシング病(SCD),5 μg/dL以上でクッシング病を疑う.クッシング徴候のいずれかがあれば,必ず,朝一番(外来であれば,8時半〜9時)の空腹時採血でACTH,コルチゾールを測定します.最初のスクリーニングでACTH,コルチゾールがともに抑制されている場合は,医原性クッシング症候群と考えて間違いありません.ステロイド薬の服用歴チェックが必要ですが,吸入用ステロイド,蕁麻疹などに処方される,セレスタミンⓇ配合錠の高用量使用が原因のことがあり,患者さんが自覚していないこともあるので要注意です.コルチゾールの抑制がなく,ACTHが10 ng/mLを下回っている場合は,副腎腫瘍によるクッシング症候群を,10 ng/mL以上の場合は,下垂体腫瘍によるクッシング病の可能性を考えます.後者の場合は,下垂体造影MRIをオーダーします.また,ACTHの自律性分泌を証明するために,少量デキサメタゾン抑制試験を行います.前夜の23時にデキサメタゾン(デカドロンⓇ)0.5 mg 1錠を服用してもらい,翌日,朝一番(8時半〜9時)で空腹時採血します.後述の副腎性クッシング症候群の場合はデキサメタゾン1 mgで,クッシング病の場合は偽陰性を避けるため,0.5 mgで抑制試験を行います.デキサメタゾン服用後のコルチゾール5 µg/dL以上であれば,クッシング病と診断します.下垂体腫瘍を認めながら,クッシング徴候を認めないサブクリニカル第2章●視床下部・下垂体疾患32Point❶ まず朝一番(外来なら8時半~9時)の空腹時採血でACTH,コルチゾールを測定する.❷ 血中コルチゾール,ACTHのいずれも抑制されていれば,医原性クッシング症候群のクッシング病の診断までの手順はどのようになりますか.
きい点で、異所性 ACTH 産生腫瘍と鑑別が可能です。本来は確定診断検査として、CRH 負荷試
副腎腫瘍性の場合は下垂体に無関係にコルチゾール分泌が起こるので、デキサメタゾンを投与しても血中コルチゾールの量は変わりません。
[PDF] デキサメタゾン軟膏口腔用 0.1%「CH」の 安定性試験に関する資料
⑶ 高用量デキサメタゾン試験
これは⑴のACTH刺激試験でクッシング症候群が疑われる場合、下垂体性か副腎性かを鑑別するために行う検査です。
⑵の低用量デキサメタゾン試験と原理は同じですが、より高用量を用いることで下垂体性のクッシング症候群であっても、ネガティブフィードバックがかかり血中コルチゾール濃度が下がることがあります。
一方副腎性のクッシング症候群ではコルチゾール濃度は変わらないので、この違いによって鑑別します。
全国延べ249施設2740例において実施されたメサデルムクリー
デキサメタゾンの内服の方法には様々なやり方がありますが、慶應義塾大学病院では一晩法を採用しています。一晩法では、深夜23時に低用量の場合はデカドロン®1mg(2錠)、高用量の場合は8mg(16錠)を内服していただきます。そして、翌朝の8時~9時頃に血液検査を行い、コルチゾール濃度が低下するかどうかを検査します。入院中にこの検査を行う場合は、同時に蓄尿(ちくにょう)検査(24時間に排尿した尿をすべてバッグに貯める検査)を行って、尿中のコルチゾール濃度を参考にすることもあります。